BCP未策定減算はいくら?対象サービス・減算率・経過措置をまとめて解説
更新日:2026-07-04・約4分で読めます
感染症と自然災害、両方のBCP(業務継続計画)が全サービスで義務になりました。未策定だと減算はいくらなのか、施設と在宅で率が違うのはなぜか、経過措置はいつまでか——一次資料の裏取り範囲で整理します。
BCPは「感染症」と「災害」の両方が必要
令和3年度改定で、すべての介護サービス事業者に、業務継続計画(BCP)の策定・周知・研修・訓練・定期的な見直しが義務付けられました。3年間の経過措置を経て、令和6年(2024年)4月1日から完全義務化されています。
注意したいのは、BCPは「感染症のBCP」と「自然災害のBCP」の2種類が必要だという点です。どちらか一方だけでは義務を満たしません。減算の判定でも、感染症・災害のいずれか一方でも未策定であれば対象になります。
なお、既存の非常災害対策計画や感染症の予防・まん延防止の指針をそのままBCPとして扱えるわけではありません。感染拡大や大規模災害が起きても、必要な介護サービスを継続・早期再開するための体制を、あらかじめ具体的に定めておくのがBCPです。ひな形は厚生労働省がガイドラインとともに公開しています。
減算はいくら?——施設・居住系は3%、その他は1%
「業務継続計画未策定減算」の率は、サービス類型によって2段階に分かれます。
- 施設・居住系=所定単位数の3%:介護老人福祉施設・老健・介護医療院・特定施設・地域密着型特定施設・認知症グループホーム・短期入所生活介護/療養介護 など。
- その他=所定単位数の1%:訪問系・通所系・小規模多機能型・看護小規模多機能型・福祉用具貸与・居宅介護支援 など。
- 対象は、居宅療養管理指導・特定福祉用具販売を除くほぼ全サービス。
経過措置:いつから実際に減算されるのか
適用の開始日は令和6年4月1日です(訪問看護・訪問リハビリ・通所リハビリ等は令和6年6月1日)。ただし、次の2種類の経過措置がありました。
- ①訪問系・福祉用具貸与・居宅介護支援:令和7年3月31日までは無条件で減算を適用せず、令和7年4月1日から適用。
- ②それ以外のサービス:同じ期間、「感染症の予防・まん延防止の指針の整備」と「非常災害に関する具体的計画の策定」を行っていれば、減算を適用しない(条件付き)。
「作って終わり」ではない:周知・研修・訓練・見直しまでが義務
BCPは策定するだけでは義務を満たしません。運営基準では、計画の策定に加えて、職員への周知、研修、訓練(シミュレーション)、そして計画の定期的な見直しまでが求められています。減算の判定は「策定の有無」で行われますが、運営指導では研修・訓練・見直しの記録も確認されます。
計画は一度作れば固定というものではなく、事業所の体制変更や実際の災害・感染症対応で見えた課題を踏まえて更新していくことが前提です。誰が・いつ・どの計画で研修や訓練を行ったかを記録に残しておきましょう。
研修・訓練の頻度と、他の研修との一体実施
BCPは「作って終わり」ではなく、研修と訓練の実施も義務です。頻度の目安は、施設系=研修・訓練とも年2回以上(+新規採用時研修)、通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具・短期入所系・多機能系=各年1回以上、居住系(特定施設・グループホーム)=各年2回以上+新規採用時研修です。
効率よく進めるコツは「一体実施」です。感染症BCPの研修・訓練は感染症対策の研修・訓練と、災害BCPの訓練は非常災害対策訓練と、同じ機会にまとめて実施できます。年間計画表を作るときに同じ月にそろえると、現場の負担を大きく減らせます。
無料で使えるBCP研修キットと年間計画表
本サイトの「BCP(業務継続計画)研修キット」には、読み上げレジュメ・確認テスト10問・実施記録様式・出席簿がそろっています。サービス類型を選べば、BCPを含む義務研修が頻度に応じて月に自動配置された年間計画表も作れます。登録不要・無料、入力はブラウザ内にのみ保存され外部送信はありません。
出典(一次資料)
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