訪問介護の法定研修まとめ|義務なのはどれ?回数は?(2026年版)
更新日:2026-07-10・約4分で読めます
訪問介護(訪問入浴・訪問看護等を含む訪問系)で義務となる法定研修を、頻度・記録・減算まで一気に整理します。「うちの事業所は何をどれだけやればいいのか」を、施設向けの一般的な解説と混同しないよう、訪問系に絞って一次資料の裏取り範囲でまとめました。
まず結論:訪問介護で義務なのは5分野+事故対応の記録
訪問介護をはじめとする訪問系サービスは、施設系に比べて「委員会」や「研修年2回」が求められる分野が少ない一方、義務そのものがなくなるわけではありません。訪問系で押さえるべきは、①高齢者虐待防止②身体的拘束(記録のみ)③感染症対策④業務継続計画(BCP)⑤ハラスメント対策の5分野と、事故発生時の対応記録です。
一方で「施設なら必要だが訪問系は対象外」という分野もあります。自事業所に不要な研修まで実施しようとして負担を増やさないよう、まずは対象・対象外を正しく切り分けましょう。
義務研修と頻度の一覧(訪問系)
高齢者虐待防止・感染症対策・業務継続計画(BCP)は、令和6年(2024年)4月1日から完全義務化されています(経過措置は終了済み)。身体的拘束の「記録」義務は令和6年度改定で新設されたものです。ハラスメント対策は分野ごとに時期が異なり、パワハラ・セクハラの措置義務は既に発生済みですが、カスタマーハラスメントは2026年10月1日からの義務化(現時点は推奨)です。
- 高齢者虐待防止:義務。研修は年1回以上+新規採用時。未実施は所定単位数の1%減算。
- 身体的拘束等の適正化:委員会・指針・研修までは義務ではなく、「原則禁止+記録」が義務(令和6年度改定)。拘束を行った場合は態様・時間・理由等の記録が必須。
- 感染症対策:義務(委員会・指針・研修・訓練)。委員会はおおむね6か月に1回以上、研修・訓練は年1回以上。新規採用時研修は「望ましい」とされ必須ではありません。研修未実施そのものへの減算はなし。
- 業務継続計画(BCP):感染症・災害の両方が義務。研修・訓練は各年1回以上。未策定減算は所定単位数の1%(訪問系は令和7年3月31日まで無条件の経過措置があり、現在は適用済み)。
- ハラスメント対策:パワハラ・セクハラは事業主の措置義務(研修は履行手段の一つ)。カスタマーハラスメントは2026年10月1日から措置義務化(現時点は推奨)。
訪問系は対象外・誤解しやすいポイント
訪問介護には「施設では義務だが訪問系は対象外」という分野が複数あります。必要のない体制整備に手を広げすぎないための整理です。
- 認知症介護基礎研修:無資格で介護に直接携わる職員への受講義務ですが、訪問系(訪問入浴介護を除く)は対象外です。訪問介護のみを行う事業所であれば、この受講義務はかかりません。
- 事故防止(安全管理)の委員会・指針・研修・安全対策担当者:義務は「介護保険施設」のみで、訪問系は対象外です。ただし、事故が起きたときの対応・記録・市町村や家族への報告・損害賠償は訪問系を含む全サービス共通の義務です。
- 身体拘束の委員会・指針:訪問系は「記録」までが義務で、委員会の設置・指針の整備・研修の実施は求められていません(施設系・居住系・短期入所系・多機能系との違い)。
全サービス共通で必要な分野(頻度の法定なし)
倫理・法令遵守(運営基準の研修機会確保義務)、個人情報・プライバシー保護(秘密保持・安全管理措置の実効性を担保する手段としての研修)は、訪問系を含む全サービス共通で必要です。回数の法定はありませんが、計画的な実施が求められます。
記録に残すこと
訪問系は施設系より義務の範囲が狭い分、「本当にやるべきこと」が漏れやすい面があります。実施した研修は日時・参加者・内容を実施記録・出席簿に残し、身体拘束を行った場合はその態様・理由の記録を、感染症・BCPは委員会(該当する場合)の記録とあわせて保管します。運営指導では、この記録の有無が確認されます。
無料で使える研修キットと年間計画表
本サイトでは、虐待防止・感染症対策・BCP・ハラスメントなどテーマ別の研修キット(読み上げレジュメ・確認テスト10問・実施記録様式・出席簿)を無料でご利用いただけます。「義務研修一覧表」でサービス類型に「訪問系」を選べば、訪問介護に必要な研修だけを絞り込んだ一覧と年間計画表が作れます。登録不要・無料、入力はブラウザ内にのみ保存され外部送信はありません。
法令・介護報酬は改定されます(本記事は2026年7月時点)。最終的な適用は指定権者(都道府県・市区町村等の自治体)へご確認ください。
出典(一次資料)
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